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プレスリリース

がん細胞の遺伝子を解析し、解析情報及び最新治験情報等を医師に提供する「P5がんゲノムレポート」サービスを開始
~個々のがん患者へのより適切な治療提供をサポート~

P5株式会社
公開日:2016.4.26

P5(ピーファイブ)株式会社(以下、P5)は、患者のがん組織検体における複数の遺伝子変異を解析し、解析結果と合わせて患者の治療に役立つ可能性のある国内外の最新治験情報などをレポートにまとめ、医師向けに提供するプラットフォームを構築しました。
2016年5月より「P5がんゲノムレポート」(以下、本サービス)としてサービスの提供を日本で開始します。
また、本レポートサービスの最初の実施施設として、岡山大学病院での導入を予定しています。

近年のがん研究の急速な進展により、がんは主に遺伝子の後天的な変異が原因となって発症(がん組織の増殖・転移)することが明らかになってきました。
この変異した遺伝子を狙い撃ちし、その機能を抑える薬剤(分子標的薬)の開発が進んでいます。
分子標的薬は、変異した遺伝子のみを標的にするため正常な細胞へ与えるダメージが少ないことから、より安全・有効にがんを治療する薬剤として、劇的な治療効果が期待されています。

しかし、同一の臓器のがん細胞においても、遺伝子の変異は単一ではないため、変異した遺伝子の種類ごとに分子標的薬の種類も異なります。
そのため、がん患者の治療の最適化に向けては、個々の患者の遺伝子変異情報を把握し、最適な分子標的薬を投与する必要があります。

2014年のIMS Health社の調査によれば、全世界における抗がん剤の市場規模は約10兆円に到達し、そのうち分子標的薬は46%の割合(売上高ベース)に至っており、今後も新たな分子標的薬が数多く開発されるものと期待されます。

このような背景を踏まえ、P5は、個々のがん患者へのより適切な治療提供をサポートすることを目的として、「P5がんゲノムレポート」サービスを開始します。
本サービスは、乳がんや大腸がん、肺がん、肝がん、などを含む固形がん全般※1を対象としています。

「P5がんゲノムレポート」サービス概要図
「P5がんゲノムレポート」サービス概要図

「P5がんゲノムレポート」サービスとは

本サービスは、米国の国立がん研究所を中心に行われている世界最大規模のがんの臨床研究(NCI-MATCH※2)の中で検証された検査を基に構築されています。

本サービスでは、まず、P5が病院から検査の受託を受けたのち、患者のがん組織検体をお預かりします。
次に、P5が提携している臨床検査の国際基準に準拠して品質管理された国内の施設にて、次世代シーケンサー(NGS)と呼ばれる最先端の遺伝子解析装置を用いて、数十以上のがん関連遺伝子の配列を調べます。
これにより得られた解析結果を基に、がんの発症に関わると想定される遺伝子変異を特定します。

P5は、このように最新技術を駆使して得られた遺伝子変異情報に加え、効果を示す可能性のある薬剤やその遺伝子変異を持つがんに適した国内外の最新治験情報などを合わせてレポートにまとめ、検査を申し込んだ医師に提供します。

本サービスのために用意した治験情報データベースは、国際的なスタンダードなっているWHO(世界保健機関、World Health Organization)が運用するICTRP※3およびNIH(アメリカ国立衛生研究所、National Institutes of Health)が運用するClinicalTrials.gov※4の情報を統合した治験情報に加えて、製薬企業が提供する最新治験情報も集積した、包括的な治験情報データベースです。

P5が医師に提出するレポートは、医師ががん患者に対するより適切な治療を判断していくうえで、役立てて頂く可能性のある情報となります。

P5は、エムスリー株式会社(以下、エムスリー)とも連携し、エムスリーグループが提携する全国1,200の医療機関に対しても、本サービスの導入を薦めてまいります。

P5は、本サービスを通じて、がん患者ひとりひとりに最適な医療を提供することに貢献します。

P5(株)について

P5(株)とは、ソニー株式会社やエムスリー株式会社が出資した合弁会社で、日本において、ゲノム情報を有効活用したサービスの提供を通じて、日本の個別化医療やヘルスケアへ貢献するゲノムサービスプラットフォーム事業を行う会社です。

※1:固形がん全般(膀胱がん/乳がん/大腸がん/子宮内膜がん/食道がん/胃がん/消化管間質腫瘍/神経膠芽腫/頭頸部がん/腎臓がん/肝がん/メラノーマ/中皮腫/非小細胞肺がん/骨肉腫/卵巣がん/膵臓がん/前立腺がん/皮膚基底細胞がん/小細胞肺がん/軟部肉腫/精巣がん/甲状腺がん など)を対象としています。
※2:この臨床研究は、がんの遺伝子変異を調べることにより分子標的薬などの治療を効率的に行える体制を整えることを目的としたもので、ハーバード大学、マサチューセッツ総合病院、MDアンダーソンといった米国有数のがん研究所や、多くの製薬会社などが参加しています。
※3:ICTRP:国際的臨床試験登録プラットフォーム(International Clinical Trials Registry Platform: ICTRP)とは、2005年よりWHOが推進するプロジェクトをもとに作られた世界的臨床試験登録制度
※4:ClinicalTrials.gov:米国国立公衆衛生研究所(NIH)と米国医薬食品局(FDA)が共同で、米国国立医学図書館(NLM)を通じて、現在行われている治験及び臨床研究に関する情報を提供しているデータベース

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P5株式会社
TEL:03-5826-448303-5826-4483