がん治療の最新情報を発信します

がん治療の今

高齢がん患者さんの4人に1人は別のがんの経験者

Twitterでシェア Facebookでシェア
提供元:AJ Advisers LLCヘルスデージャパン
NEW公開日:2018.9.21

65歳以上でがんと診断された人の4人中1人は、以前にも同じ部位あるいは別の部位のがんを経験していることが米国の研究で分かりました。テキサス大学の研究者らによる報告で、詳細は米国医師会が発行している学術雑誌「JAMA Oncology」に掲載されています。

今回の研究では全米のがん患者さんが登録されたデータベースを用いて、2009~2013年にがんと診断された74万990人のうち、過去に別のがんを経験したことがある人の割合を調べました。

その結果、65歳以上の患者さんの25%、65歳未満の患者さんの11%が、過去に別のがんを経験していたことが分かりました。ただし、患者さんの年齢やがんの種類によって、この割合には4%から37%までの開きがありました。なお、こうしたがん経験者のほとんどは、以前に経験したがんと同じ部位ではなく、別の部位で新たにがんの診断を受けていました。

複数のがんを経験する理由は?

何度もがんを経験する人がいる理由について、米フォックス・チェイスがんセンターの専門家は「がんの治療法が向上した結果」と指摘。「医学が進歩するにつれて、がん患者さんはますます長生きするようになりました。しかしそれと引き換えに、以前のがんとは無関係のがんを発症する可能性のある人は多くなっています。また、がん治療の影響で新たながんを発症する人も増えているのです」と説明しています。

一方、米レノックス・ヒル病院の専門家は「さまざまな要因から、特定の人ではがんになりやすい状態になっている可能性があります。そしてこうした要因は多くのがんで共通しているものです」と話しています。

例えば、一部のがんには遺伝的な要因が関与することが知られています。そのため、以前にがんを発症した人は再度がんになる可能性も高いというのは理にかなっているとのこと。ほかにも、喫煙や飲酒などは一部のがんの危険性を高めるため、こうした生活習慣のある人はがんを発症しやすいのかもしれないということです。

がん経験者特有の問題も

がんセンターの専門家は「がんの診断を受けると、抑うつ症状に苦しんだり治療費への不安を感じたりすることが多くなるものです。一度がんを経験しただけでもこうした多くの問題を抱えることになるのに、二度も三度もがんと診断されれば、問題はさらに複雑で深刻なものになるでしょう」とコメントしています。

さらにこうした患者さんが抱える問題として、たとえ有望ながん治療薬の臨床試験に参加したくても、以前にがんの経験があると参加できないものも多いため、新しい薬を試す機会を得にくいことも指摘しています。(HealthDay News 2017年11月22日)

Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.

※本コーナーの情報は、AJ Advisers LLCヘルスデージャパン提供の情報を元に掲載しており、著作権法により保護されております。個人的な利用以外の目的に使用することなどは禁止されていますのでご注意ください。